経済で見るトルコリラ為替の見通し《2016年》

経済1

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チャートで見るトルコリラ為替の見通し《2016年版》

少し遅くなりましたが、今年のトルコリラにおける見通しを執筆します。

メインシナリオとしては上昇の兆しがあると思ってますが、多くの課題もあり、投資家はどのようにリスク回避していくかがポイントとなります。

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メインシナリオ

トルコ経済の状態は比較的良い状況で、上昇要因がいくつかあります。
1つずつ挙げていきます。

人口ボーナス期の継続

トルコの平均年齢は比較的若く、35歳以下の働き盛りの年代や、学生・子供の比率が非常に高い状態にあります。

このまま2030年頃まで雇用者が増加し続けますし、トルコ人は職業・学業への取り組みが熱心で技術向上の見込みがあると評価されている事から、トルコに拠点を持つ外資系企業が増えてきました。

これにより輸出額が増え、経済安定となる要因となっています。

経済の好調

2015年のGDPは思っていたよりも高く、後述する課題や懸念があるにも関わらずプラス4%程になりました。

失業率は現在悪化してますが、これは人口ボーナス期の問題で仕事より人口が先に増えている事が要因ですので、改善の余地はあります。

経常赤字も若干縮小傾向、インフレ率も少しずつ目標とする5%以下に近づいてきています。

政治混乱の決着

2015年6月〜11月頃まで続いた選挙が 安定した政党のAKPに無事決定した事により、政治不安は払拭され、政治起因でリラが売られる状況は一服しています。

課題(内部要因)

経済は成長しているものの課題もいくつかあります。

新興国としてのリスクは拭えない

フラジャイル5※の中でもトルコは経常収支と対外債務の比率が大きいです。
※対外要因で脆くも暴落する可能性有りとされる5つの新興国通貨で、トルコリラ・南アフリカランド・ブラジルレアル・インドルピー・インドネシアルピアの事。

また、トルコは常にインフレ率の高さに悩まされています。

これらを安定させない事には、いつか暴落が発生する可能性を秘めているのです。

トルコ中央銀行のメンバー交代

トルコ中央銀行のバシュチュ総裁は、任期が2016年4月19日となっており、他のメンバーも年末に交代が予定されています。

後任候補が未定であるため、今後の中央銀行の動向が不透明感です。

これは場合によって、金利引き上げを渋ってる(政府に抑制されている)現在のトルコ中央銀行の動きが変わり、好調要因に転ぶ可能性もあると見ています。

懸念(外部要因)

IS関連の問題

ニュースでも毎日のように放送されているISやシリアの戦闘問題が、隣国であるトルコまで被害が発生しています。

2015年に発生したパリでのテロ事件が大きくメディアに取り上げられていました。
しかし、同規模を含め6件ほどトルコ国内でIS関係によるテロが発生しています。

シリア難民の受け入れやユーロへの引き渡しも悩ましい状況です。

ロシア戦闘員をトルコが不審者とみなし攻撃した事件で、ロシアとの緊張はいまだ続いています。

輸出分野の転換期を迎えた

トルコは近隣国からは「低〜中程度の付加価値」と見られています。
悪く言ってしまえば、誰でも出来て低品質でも支障がない仕事を任せる国です。

しかし、中国やポーランドなど賃金がトルコよりも安く、同レベルの生産ができる国が出てきている為、トルコは付加価値の高さで勝負する事が課題となってきています。

輸出で力を入れている自動車も近隣国が進歩しておりなかなか結果が出せない状況となっており、今までよりワンランク上の生産物が求められてる状況です。

今後は中国やバングラディッシュなどに任せられない生産を、トルコが実績を残し先進国の依頼が回ってくるような状況を作りたいところです。

つい先日のトヨタ自動車ハイブリッドカーのニュースには、少し兆しを感じました。

トヨタ自動車がトルコでハイブリッドカーの生産を発表

トルコは資源国ではないので、いかに輸出で利益を出すかがカギになってくるでしょう。

あとがき

経済的には軟調要因が少しずつ改善に向かっており、長期的に見るとトルコリラ高の方向に動くと見通しています。

しかし、やはり様々な要因に敏感な通貨でもありますので、リスク分散をしながら取引していくべきでしょう。

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